ローフードが不足すると起こる不都合とは?

あなたの食事を思い浮かべてください。そして、考えてください。

ローフード(生)をどのくらい食べていますか?

「ローフード(生)の量?そんなこと考えたことない。」かもしれません。

確かに「栄養のバランスを考えましょう」とは言われても「生の割合を考えましょう」なんて普通は言われませんよね。

けれども「生」を考えないと、ちょっと困ったことが起こるかもしれないのです。

それは

体重が増えてものぐさになってしまう。

そんな傾向がみられるかもしれないのです。

生ゼロで過ごしたネズミはどうなった?

コロンビア大学の医師が336匹のネズミを800日かけて観察、実験をしました。

ネズミは人間と同じように生の加熱も食べる食性です。そんなネズミに栄養バランスの摂れているエサ(ラットフード)のみを800日与えて観察したのです。

また実験では、ネズミを下記の2グループに分けました。

・決まった量だけ与える。

・好きなだけ食べられるようにする。

こうして800日観察を続けました。

その結果、ねずみに起きた変化は?

好きなだけ食べられるグループのネズミは、40%も体重が増えました。

このことは「加熱食ばかりだと食欲のコントロールができなくなる」ことを意味しています。

「エサが自由に食べられるのなら、たくさん食べるのは普通じゃないの?」

と思うかもしれません。

しかし、それは人間の場合。おなか一杯だけれど、目が食べたいから食べてしまうことはよくあります。
けれども、より本能に忠実な動物は満足したらそれ以上は食べません。

また動物にとって肥満は生死と直結しています。太れば動きが鈍くなるので、エサを狩れない。そして逃げ足も遅くなり、すぐに捕まってしまうでしょう。

このように考えると、際限なく食べ続けることは危険です。

その上、健康な増え方でない証にねずみ達はものぐさになり動作ものろのろ。
ずっと寝てばかり。こんな状態ではすぐに捕まってしまいますね。

実験の結論としては、生の割合が限りなく低くなると、食欲のコントロールができずに食べ続けてしまう。

その結果として体重が増加し、ものぐさになる傾向がある、でした。

なぜ生ゼロだと食欲がおさまらない?

食欲がコントロールできなくなる理由は、生が少ない食事は内分泌系にストレスがかかるからです。
内分泌系は、体の働きを調節するホルモンを作り出す器官です。

食欲のコントロールセンターは脳にありますが、そこが正常に機能するためには内分泌系にストレスがかかっていないことが前提となります。
ここにストレスがかかるとホルモンが正常に分泌されず。身体の調整機能がスムーズに働かなくなってしまいます。

生の割合が低い食事は内分泌系にストレスがかかるため、食欲のコントロールが効かずに食べすぎてしまうのです。

これはネズミの実験結果です。そのまま人に当てはまるとは言えないかもしれません。

しかし、「生」が不足すると体に負担がかかってくることは人もそう変わらないはず。
ここから身心を心地よく保つために学ぶべきところは多々あると思うのです。

今の私達、何も考えなかったらお食事に「生」はどれくらいでしょうか?きっとゼロに近い内容になってしまいませんか?

そう考えると食欲がおさまらないのは、意思の問題でない可能性が十分あります。食べすぎてしまうご自分は意思が弱いと嘆いている方、そうじゃないかもしれません。

ローフードのメリットは他にもありますが、まずは「生」の割合を考えるーその視点を持ってほしいのです。

セミ・ベジタリアンのお料理教室ゆるりでは、ローフードもしっかり取り入れてお料理を作っていきます。