おでんに使う昆布はどれ?
癒しの料理教室ゆるり@木更津・袖ヶ浦 家主のさそうあけみです。
冬場。あたたかいおでんが恋しくなる時期です。
おうちでもおでんの出番があるでしょう。
ここで質問です。
- おでんに入れる昆布はどれも一緒。
- あまり気にしないで選んでいる。
- 煮込めばどれも柔らかくなる。
ひとつでも当てはまったら、この記事を読んでくださいね。
おいしくおでんを食べるため、おでんにあった昆布の選び方です。
お出汁用の昆布はこの3つがおすすめ
昆布は寒い地域に生息する海藻なので主な産地は北海道です。利尻昆布など種類は知らずとも耳にしたことはあるのではないでしょうか?
それでは北海道で収穫できる昆布の種類と用途をご紹介します。
これでおでんの具選びの失敗はなくなるはずです。
利尻昆布(りしりこぶ)は料亭の味
北海道の最北端、宗谷岬を中心に収穫される昆布です。利尻島、礼文島の物は島物と呼ばれます。
肉厚で繊維質が固いのが特徴。そのため出汁が濁らずに、雑味のないお出汁が引けるため、高級出汁昆布とされました。
京都のお懐石料理やお精進に欠かせない昆布です。
真昆布(まこぶ)は見栄えが良い
産地は津軽海峡や函館など道南です。
透明感のある上品なお出汁が引けますが、利尻昆布と違って繊維質が柔らか。
そのため佃煮として使われることが多い昆布です。
またローラーでまっすくに伸ばせるため見栄えがいいのも特徴。そのため、神社仏閣、結納で使われています。
羅臼昆布はお味噌汁に
知床半島の太平洋側で取れる昆布です。
濃厚なお出汁が引けるので、お味噌汁や煮物、おそばやうどんのお出汁にも使われることが多い昆布。
やわらかい昆布なので、昆布巻きなどに使われます。
おでんにあう昆布
三石昆布(日高昆布)
襟裳岬や日高地方で取れる昆布なので、日高昆布と呼ばれることが多い昆布です。
磯の香りが強いので本来は出汁用にはあまり使われないものですが、関東では日高昆布が一般的です。
その理由はちょっと切ないのですが。
昔から日高昆布は収穫量が多かったこと。
そして関西で売れ残ることが多く、江戸に運ばれてきたのが理由です。
関西ではお出汁には使わないようで、知人の関西の人も日高は使わないと言っていました。
しかし肉厚で繊維質が柔らかで早く煮えるので、おでん、松前漬けなどにピッタリな昆布です。
おでんに使うなら日高を。間違っても利尻は使わないようにしましょう。固くてゴリゴリですから。
長昆布
おでん用に売られている「早煮え昆布」のほとんどはこの昆布です。
釧路や根室で収穫されます。
成長期前に収穫(野菜でいう間引き)される若い昆布なので、やわらかく煮えも早いのが特徴。
出汁を引くには向きませんが、おでんの具や佃煮などに向いている昆布です。
まとめ
この記事を書くきっかけは友人が
「子供に、うちのおでんは時々ゴリゴリの昆布が入っていたよね、と言われたけど。昆布ってどれも同じじゃないの?」と聞かれたことです。
いやいや、さすがにおでんでゴリゴリ昆布は食べにくかったはず。きっと利尻昆布だったかも。と区別を書いてみることにしました。
おでん用だけであれば、早煮え昆布を買えば間違えなし!
また、お出汁も引くのであれば日高昆布を。(関東の場合)
<癒しの料理教室ゆるり@木更津 袖ヶ浦 家主 さそうあけみ 筆>